好きなこと仕事にすると嫌いになった時辛いぞという呪い

    美容業に就くと決めた14歳の頃から幾度も言われてきたこの言葉。

     

    親はもちろん、学校の先生にも塾の先生にも親戚にも大人という大人に何度も何度も言われた。

     

    「好きなこと仕事にすると嫌いになった時辛いぞ」

     

    「好きなことなら絶対私は頑張れる」と言うと

    「社会に出たこともない癖に何がわかるんだ」と返され悔しかった。

    なら、未成年の学生には自分の将来を考える発言権全くないじゃないか。

     

    「今学校も遅刻ばかりのお前が仕事をサボらずに続けられるとは思えない」

    当時私が通っていた学校はほとんどの生徒が大学進学で、授業も私立か国公立か、文系か理系かという選択の組み合わせしかなく

    毎日受験のための授業が苦痛で、学校に行く前に本屋を3軒はしごしてから4時間目ごろに顔を出してほとんどの授業を途中で抜けて保健室で過ごす生徒だった。

     

    興味のあることへの執着や没頭と興味のないことへの無関心さの差が激しくて

    「美容のマニアックな問題が受験なら東大も行けるかもしれないのになぁ」とため息ばかりついていた。

     

    親や先生が私に辛い思いをさせるために言ってるわけではないのも分かるけど、正しいとも思えずもどかしい学生時代。

     

    現在社会に出て美容業に就いて10年。

    結果辞めたいと思うことは一度もなかった。

    高校は単位ギリギリでの卒業した私も仕事に関してはつわりでぶっ倒れた日以外は休んだこともない。

    独立してからは更に自分の好きに働けるので朝7時から夜中3時まで予約を詰めて働いたり、他県のスクールで徹夜で勉強してから始発の新幹線で帰りサロンワークなど更に没頭していた。

     

    もし大人の私が当時の私に声を掛けるなら「絶対自分を信じて突っ走った方がいい」と言う。

     

    あの頃あのセリフを言っていた大人たちに寝食を忘れて没頭する程好きなものがある人はあまりいなかったんじゃないかな、と思う。

     

    ほとんどの大人が「学生時代はいいぞ、社会に出たら大変だぞ。嫌なことばかりだぞ」と言ってたし。

     

    ネイルの仕事しながらアクセサリーの仕事を始めた時、ネイルのサロンワークが終わってから朝4時まで、休みの日は朝から次の日の朝までずっと座ってひたすら製作していた。

     

    ご飯食べるのもトイレに行くのも時間が惜しくて、カップラーメン作ってる合間も立ってアクセサリーを作っていた。

     

    これが受験勉強だったらどうだろう。

    とてつもなくストイックなガリ勉にうつるんだろうか。

     

    でも私は嫌々やってたのではない。

    人から見たら「よくそんな働けるね…」と言われるけど私にとっては夢中に仕事してたらあっという間に10時間経ってるという感覚。

    まだまだ続けたいけど寝ないと結局パフォーマンス落ちるから仕方なく仮眠をとる。

    手は動かしながらも頭の中でアイデアが24時間溢れっぱなしだから拾ってメモするのもそれを形にするのも手が足りなさすぎて千手観音みたいになりたいとさえ思っていた。

    努力は夢中に勝てないと言うけどまさにその通りだと思う。

    好きな事でないとこの感覚にはなれない。

     

    もちろん好きの種類を間違えたら地獄だ。

     

    ネイルが好きというのは、サロンで綺麗にしてもらえる事が好きなのか、人にデザインを施すのが好きなのか。

     

    車が好きなのは運転することなのか、車のデザインを眺めることが好きなのか。

    この辺の自分の適性や趣向を見極めて合致すれば、人生の1/3が寝てる時間として残りの起きて仕事してるほとんどの時間が幸せに過ごせると思う。

     

    もしも好きなことが飽きたり嫌いになったら

     

    当時の自分には気づかなかったこともある。

     

    「ネイリストなんて仕事、50になってもやるのか?辞めたらつぶしがきかないぞ」

     

    この父の言葉当時は
    「そんなことはない。むしろお父さんがいわゆる普通の仕事と思っている作業(決められたことをやる、同じ時間に集合、計算や指定された枚数のコピーなど)が死ぬほど苦痛なタイプだからOLさんになったら一年持たないと思う。人には得手不得手がある。」

    と返していた。

    父には「そういう嫌なことをしてお金をもらうのが”仕事”だ」と言われたけど全く納得できなかった。

    もし仮に好きなことが嫌いになったり飽きたりしたら違う好きなことをまた深堀りすればいいのだ。

    新たに同じくらい没頭できることが見つけられたら超ラッキー!

     

    今思えば、ネイリストを50になっても続けられるのかという言葉には終身雇用の時代に生きたんだなぁという感じがすごくする。

    今は人生100年時代。

    副業、兼業当たりまえ。

     

    色んな”好き”や”楽しく出来る”をたくさん見つけて武器にしてそれらを組み合わせて他人と違う自分だけの働き方を見つければいいと思う。

     

    10年前、どれだけイラストが得意な人でもLINEスタンプで収入を得られるなんて考えもつかなかったはず。

    その時に一生大丈夫かなんて考えるか無駄だからその時その時の時代の流れを見てサーフィンした者勝ちな気がするな。

    学生時代に決めた職だけを一生やるなんて、初めて手を繋いだ異性と結婚しろと言ってるようなもんだ。

    時代が目まぐるしく変わり、自分も年を重ねて色んな事に興味が出たり、昔できなかったことがテクノロジーで簡単に出来るようになるんだから、学生時代に決めた仕事だけをする必要なんて全くない。

     

    そうやって色々チャレンジしてたら更なる天職に出会う可能性もある。

     

    他の人が難しそうにしてることが「え、簡単に出来ると思うけどな…」と感じることが得意なこと。

     

    その作業をしてたら寝食忘れて何時間でも疲れ知らずでやれることが好きなこと。

     

    好きなことにハマりにハマって周りの音が聞こえなくなるくらい没頭するスーパーゾーン状態をたくさん娘にも経験してほしいな。

     

     

    がっつり社会人として働いて、子供を産んでも尚こう思えたので「大人の言うことを聞きなさい」という圧力に苦しんでた学生時代の幼い自分に「大丈夫」と言えた気がして解放された。

     

    「自分が好きで得意なことを仕事にしたら楽しいよ。学生時代よりずっとずっと最高だよ」と教えてあげたい。

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