娘の卒園式で泣く日が来るなんて

     

     

    昨日娘が約1年通った保育園を卒業した。

      

    去年の2月は保育園に全部落ちて、一時保育もだめで選択肢がない母娘だった。

    それでもまさかのマルイさんでポップアップをすることが決まり、本当に何か方法がないのかと何度も市役所に通った去年3月。

     

    あれから怒濤の毎日すぎて中々書けなかったけど3月は企業主導型保育園なら入園できると1ヶ月だけ通い、4月から少し遠い保育園なら通えるという通知が来て、6月に第二希望の保育園に転園できることになり、その保育園を昨日卒業した。

     

    4ヶ月の間に慣らし保育を3回し、それぞれの園が指定するお昼寝ふとんややれ帽子やなんやを都度買い直したりてんやわんやな去年。

    どの保育園もまあまあ遠くて渋滞に巻き込まれると車で40分かかるような距離なので、慣らし保育の時期はコーヒーも飲めないのに近所の喫茶店で書類仕事したりとにかく1秒も無駄にできなかった。娘の卒業式で泣くなんて私の人生にあるなんて思わなかった。

    自分の卒業式で泣いたことがなかったからだ。

    いつも早く卒業したいなと思っていた。
    選ぶ進路はいつも一人だった。

    寂しいと思ったことはなかった。

     

     

     

    今回卒園した保育園は6月から通っていた元々第二希望の保育園。
    開園当時の2018年から一時保育をお願いしていた園だった。その後すぐに定員いっぱいになって一時保育もお願いできなくなったけど、本当に縁あってまた1年後通えるようになった。

    私たち母娘が初めて一時保育というものを利用できた園で、1年経っても先生は誰一人欠けることなく笑顔で接してくれた。

     

    この園を卒業することを考えるとすでに夏頃から寂しかった。
    卒業式が近づくにつれ、気持ちの整理がつかず「式では絶対泣いてしまう」とお迎えの時に半泣きにもよくなっていた。

     

    卒業式でも実際泣いた。
    この園に初めて来た時、歩くのも話するのもまだだった娘が教えられた歌をしっかり歌っている。

    毎日私と遊ぶしかなかった娘の口から家族以外のお友達の名前が出てくることに本当に感動したのを覚えている。
    他のお子さんたちもすごく可愛くてもう何ていうか愛おしかった。

     

    ハンカチで涙を抑えながらもしっかり目に焼き付けて可愛い皆の姿で楽しませてもらった。

    思ったより泣かずに過ごせたな、なんて思っていたのに最後玄関で先生に挨拶をして行く時に「本当にありがとうございました」と言おうとしたら両目から同時に涙が溢れて、驚きに声が出なくなって号泣といく言葉がまさにぴったりというほど泣き出してしまった。

    普段割とドライなタイプで、人前で泣く事なんてないので隣にいた夫もびっくりしたと思う。

     

    いつもあった小さな罪悪感

     

    娘を産んでから今まで知らなかった楽しいこともたくさんあったけど小さな罪悪感がいつもあった。

     

    子育てをしつつも仕事をしたくなることへの罪悪感。
    誰にも言われてないのに、子供より仕事の方が大事なのかと言われているような気がしていた。

     

    以前ほど働いていないのに自分のものを買う時の罪悪感。
    夫が仕事するのと同じく私が仕事を休んで子育てするのも役割なのに、どうしても引目を感じてしまう。

     

    テレビばっかり見せちゃった罪悪感。
    朝起きて保育園に行くまでと帰宅したからしか娘と過ごせてないことへの罪悪感。

    生まれる前は「あんなことしてあげよう、こんな所連れて行ってあげよう」と思ってたのに。

     

    「お迎え少し遅れそうで…すみません」
    「申し訳ありません。子供が熱を出したのでご予約を少し変更していただけないでしょうか?」
    「もしもしお母さん?ごめんこの日って仕事休み?ちょっと娘見て欲しいんだけど」

     

    色んなところに謝りの電話をかけることが増えた。
    それ自体は別に全く構わない。とにかく1番スムーズにスケジュールを皆の負担を少なく回すことに集中するのみ。

     

    隠しきれない疲れた顔でお迎えギリギリの時間に走って保育園に行った時先生たちは

    「ママ、大丈夫よ」
    「今日もすごく楽しそうに、お外で砂でアイスクリーム作って遊んだよ」
    「急がなくていいからね、運転気をつけてきてね」

    といつも優しく声を掛けてくれた。

     

    「申し訳ない申し訳ないもうしわ…」
    と息きれぎれに言葉を並べようとした時先生はいつも優しい笑顔と穏やかな口調で背中を撫でるように声をかけてくれた。

    この園の凄いところはそれがどの先生にも徹底されていた。
    先生だってしんどい日もあるだろうに私がそれを感じる日は1日もなかった。

     

    娘を産んでから知り合った家族以外の人に「大丈夫よ」「いいよいいよ」「頑張ってるね」「娘ちゃん、本当にいい子だね」と声かけてもらえた事にキャパオーバーしている自分がどれほど助けられたか。

     

    卒園式の最後、玄関先にずらりと並ぶ先生方を見るとお礼を伝えたいのに言葉の代わりに涙ばかり出てきて、私が園児のようだった。

     

    こんな自分に出会うと思わなかった。
    普段は一人で仕事をしているし、何でも自分でやらなきゃと動いてしまうことが多いので娘を産んでキャパオーバーして初めて知ることがいくつもあった。

     

    大人になっても先生に教わる事ができて幸せだったなと、毎日運転して送り迎えした道も最後かと眺めてたら桜が咲き始めててまた涙が出てきた。

     

     

     

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